雲の行く先
2023-12-31T18:51:13+09:00
rikakokoro
長井理佳。童話作家で作詞家。仕事歴は以下のプロフィールのページにあります。
Excite Blog
伸びしろ
http://rikakokoro.exblog.jp/30597560/
2023-12-31T18:49:00+09:00
2023-12-31T18:51:13+09:00
2023-12-31T18:49:40+09:00
rikakokoro
未分類
YOASOBIの「18祭」良かったなー。
https://www.nhk.or.jp/18fes/
今日、NHKのアーカイブで見た。
17、18、19、20、歳くらいの若者たちが、それぞれの葛藤や、思い描く夢をアピールして応募し、そこから選ばれた1000人がコーラスを担って、
会場でYOASOBIとひとつの歌をうたう。
最後の本番の映像は圧巻だった。
生まれてからたった20年やそこらで、こんなにしっかりと自分の思いを言葉で説明できる彼らがすごいなと尊敬すると同時に・・・
未だに18歳の人たちの葛藤に共感する60代の自分がいるのであった。
何が変わっているんだろう? 何も変わっていない。
きっと、一生、こうやって悩んで生きるんだろう。
もちろん、身体能力や瞬発力、記憶力!などに年齢なりのハンディーキャップが加算されているのだから、現実というものはシビアなのだけど。
キグルミはどんどん厚くなっていくけど、その中にいる自分を見失うのは嫌だなと思った。
人生の歩みは人それぞれで、何かを学ぶ速度もそれぞれだ。私は何かを会得するのに人の何倍も時間がかかる。
だが、じわじわ、じわじわと学んではいるらしく、ある日突然、「あ、そーだったのか!」と、蛍光灯がつくこともある。
人間の寿命が80年だとしたら、ぼんやりしていたのが半分で、たぶん私の「18歳」は、五合目過ぎくらいからようやくはじまり、60代にして今やっとアラサーくらいに差し掛かっている、、、、ような感覚。
ちなみに私は自分の「18歳」に戻りたいとは全く思わない。思い切り長いものに巻かれ、流されていた18歳だったから。
一を聞いて十を知る、というタイプではなかったし、よーわからんうちにハッと気がついたときには渦中にいたりとか、
いい子になりすぎて行動を起こせなかったりとか、ぼーっとしてるわりに思い込みが激しすぎたりとか、
いい大人になっても組織には適合できないし、まあ、よくも人生を渡って来られたなというか、カンを頼りに生きてきたというか、、、ひとえに、出会いと運の賜物でありましょう。
とりとめもないけれど、、、、。
伸びしろはある。
まだまだこれからだ。
と思った大晦日だったのでした。
来年も頑張っていきましょう。
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お仕事いくつか そしてケルティッククリスマス
http://rikakokoro.exblog.jp/30504600/
2023-12-03T18:38:00+09:00
2023-12-03T18:50:58+09:00
2023-12-03T18:38:08+09:00
rikakokoro
おしごと
関わったいくつかのお仕事の本が届きました。
・ワンダーランド1月号(世界文化社) おはなし「じゅうにしの はじまり」 絵:さいとうかおりさん
だいぶ前書いたものを少し手直ししての再使用ですが、画家さんが変わってより楽しいページになりました。
十二支に猫が入っていないのは、ねずみに騙されたから、というおなじみのエピソード。
天井裏にネズミに入られたことのある者としては、どうしても猫の肩を持ちたくなるのでした。
・いっしょにたのしむ おはなしのえほん 〜 心をゆさぶる20話(高橋書店)
アンデルセン、グリムや、日本の民話などのアンソロジー。20話のうちの5話を書かせていただきました。
シリーズ三冊目ですが、どれも挿し絵がていねいで品があるのです。高橋書店さんのこだわりを感じます。
お子さんといっしょに絵を見ながらの読み聞かせにも向いています。
このシリーズは、四冊目も進行中です。
・頭のいい子が育つ あいうえおんどく(新星出版社 児童文芸家協会 編)
五十音「あ」から「ん」までをテーマにした46話の創作のうち、「い」「せ」「そ」「な」「り」の5話を書かせていただきました。
これは私にとってとても楽しい仕事で、久しぶりに国語辞典にどっぷり浸かり、毎朝毎晩、受け持った文字の入った単語が頭をめぐっている時間を過ごしていました。
縛りはあるけど、すごく自由な気持ちで書けました。できれば五十音全部書きたいくらいでした!
日ごろ、頭の中でちょっと変なことを考えているのが役に立ったかな。あとはやっぱり、言葉のリズムを楽しんでいる自分を再認識。
それぞれのお話のあとに、クイズや豆知識のページがついているのも楽しんでもらえると思います。
この三冊はどれも短いお話ばかりですが、文字制限内で、自分のこだわりを秘めつつ一話書き上げるのはけっこうな労力ですし、いい鍛錬になります。
お仕事はありがたいです。
そして、昨夜は、ケルティック クリスマス2023 にいってきました。
ダーヴィッシュ、ルナサ、そしてデイヴィッド・ギーニーのダンス。どれも最高!
ダーヴィッシュは30年以上、ルナサも30年弱の活動歴があるバンドです。
とくに、ティンホイッスルやアイリッシュフルートのあたたかな音色が好きなのですが、
懐かしく心安らぐ、それでいて切ない感じ。行ったことがないその場所に、行ったことがある気持ちになるのはどうしてなのか。
生まれる前のどこかで、アイルランドの何処かの小さな町を飛ぶ小鳥だったような、蝶々だったような・・・。
そこで小さな暮らしを営んでいたことがあったのではと思ったりもしました。
演奏もさることながら、ダーヴィッシュの女性ボーカル、キャシー・ジョーダンの声がすてきで、とある独唱に心がほどけ、涙が出てしまいました。
歌詞の意味はよくわからないのに、ああ、これは私だ。私の歌だ、というような・・・。
もちろん勝手な受け止めですけどね! でもそんな感覚で、身体の深いところに染み込んで来た。
歌を聴いて感動することはたくさんあるけれど、そういう経験は初めてでした。
さあ、今年もまだまだもうひと頑張りしますよー。
集中!
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速い! けど濃かったこの半年
http://rikakokoro.exblog.jp/30491080/
2023-11-14T21:36:00+09:00
2023-11-14T22:38:21+09:00
2023-11-14T21:36:15+09:00
rikakokoro
日々
Instagramなどはちょくちょく更新していたのだが、このブログには自分なりの思い入れがあって、書きたいことがまとまった時に、と思っているうちに今頃になってしまった。もうちょっと気軽に書ける自分になりたいものだ。
5月から間が空いたのは、6月に一度ガクッと体調を崩したからだが、そこから徐々に復活する過程が、自分にとってすごく有意義な時間で、その感覚は今も続いている。
風邪をきちんと経過させれば、あたかも蛇が脱皮をするように新鮮な身体になる、と野口晴哉先生は言われた。
内面的なことも、身体的なこともあり、ずっと上り調子のわけではなく、良いときも悪いときもあるのだけど・・・。
生きているってありがたい。自分の心と身体をしっかり使ってちゃんと生きよう、と、怠け者の自分を反省したのだった。
同時に、自分がなりたかった自分がわかってきた。
人はつい、自分を知らないうちに誤魔化すことがある。それを水面下で続けていると、心身を壊すことがある。
身体はいつも、良くなろうとしている。というか、良くなっていこうとしか、していないらしい。
自分でも驚くのは、早起きに縁がなかった私が、病み上がりから今日まで、一日も欠かさず7〜8000歩平均の朝の散歩をしていること。
これは、ひとえに夫の強い意志によるもので、私一人だったらとっくに挫折していただろう。
あの猛暑の7月、涼しい朝の時間がどんなに嬉しかったことか。
近所の川ぞいに、オオタカが営巣していることも知ったし、今まで知らなかっただけで、沢山の種類の野鳥が生息していることも驚きだった。
疲れずに長く歩ける体になると、楽しくできることが増える。家事や物書き仕事にも当たり前に反映する。
60代に入ってからの朝散歩の習慣、大きい。
散歩の影響というわけではないけれど、大事な作家仲間ともよく会って話をするようになった。
先日集まった4人は、それぞれ、50、60、70、80代。
年齢など関係なく今書きたいものの話ができる、それぞれちょっとどこか変な? ゆかいな仲間なのであった。
そして、話すと、自分のこれからにたくさんの宿題をもらう。ありがたい・・・。
10月、法事で金沢へ行った。
とても好きな場所、内灘の海。
この年齢まで、日本海側を知らなかった自分。金沢にご縁ができたのも、夫と知り合ったから。
健やかな日々の暮らし、そしてお互いの仕事。できるだけ仲良く楽しく、いっしょに生きていきたい。
金沢には、ねこまめ、の画家さん、久保晶太さんがいるんだけど、、、、いつもスケジュールがいっぱいいっぱいで、お会いする時間がとれない。
いつかきっとね〜〜。
作家活動の他にもう一つのお仕事。ギャラリー運営。
11/20からこんな展示がはじまります。良かったらぜひお立ち寄りください。いきもの愛にあふれる、すてきな3人展です。
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つながっていく
http://rikakokoro.exblog.jp/30330441/
2023-05-25T23:09:00+09:00
2023-05-25T23:22:42+09:00
2023-05-25T23:09:56+09:00
rikakokoro
日々
書く仕事のほかに、ギャラリー主もやってます。
場所の名前は、Gallery庭時計といいます。庭から入る場所です。
ちょうど今も企画展の真っ最中ですが・・・。いつもオープンしているわけではなく、催しがあるとき以外は,閉まっています。
自宅の二部屋を場所貸ししたり、自分で企画して作家さんたちに展示していただいたり。
こちらで企画する場合は、もちろん宣伝も自分でやります。
ギャラリーをはじめて6〜7年目になりますが、経験があったわけではないので、もう見様見真似というか、ほとんど素人からの出発。
まだまだその域を脱するところに至ってませんが、ただひたすら、作家さんやお客さんたちに喜んでいただけるように、嫌な思いをさせないように・・・。
とにかく組織の中で働くのが苦手な性格なので、自分の居場所を作ったという意味では充実しています。
自分自身には自慢できるような教養や面白いネタはほとんど持ち合わせていないのですが、人の話を聞くのは好き。
人間が好きなのかも。
しーーん・・・・としていると、ついつい話しかけたくなったりして。
もちろん、展示して下さる方はほとんど、絵や工芸、造形などのヴィジュルアルに訴える作品の作家さんたち。
音楽の演奏が入ることもあります。
すてきな作品を目の当たりにするたびに、こうして目で見て、耳で聴いて、その場でパッと感じてもらえるってすごいな、文章に比べてなんて華があるんだろうと羨ましく思っていたのですが、このごろ、『創る』という思いにジャンルは関係ないと感じるようになってきました。
それって、当たり前のことなのでしょうけど、今まで、口では関係ないといいながら、どこかで別世界のように思っていたかもしれない。
そういえば、ちょっぴり気後れしていたかもしれない。
好きだから、作ったものを人に見せたい、喜んでほしい、いいなあ、といってほしい。
でも、それ以前に、好きだから、作り続けている。
思いついたものを形にせずにいられない。
好きだから、やめられない!
そうだよね、それなんだよね、、、と思うわけです。
人の評価は気になるけど、そういうことじゃないところに、そもそもの創る理由があるわけで。
自分が面白がってないと、面白いものは生まれない。
すごくわかりやすく、それを見せていただいているうちに、なんだか自分が物書きの世界でウジウジしているのが可笑しくなってきて、
もっとシンプルな気持ちで、どんどん前へ出ていこうと思えるようになりました。
ギャラリーオーナーとして、作家さんたちの作品のいいところを見つけると嬉しいし、誰かに教えたくなる。
良いでしょ!と、薦めたくなる。
自分の宣伝は下手くそなのに、人のことはどんどん宣伝したくなる。
そういうことを自然な気持ちでやっていきながら、いつか自分のもともとの生業にもつながってきたというか。
ありがたいなあと思います。
つくづくめんどくさい遠回りな性格ですけどね。まあ、自分の場合、ここに至るまでに何十年とかかったというわけですね。
作家としての仕事は、時々、細い糸でようやく持ちこたえているような気持ちになることもあるけど、
しっかりかじりついて、いい作品書いて行きます。
まあ、地道〜〜にやってきた分、見えないところで鍛えられてきた部分もありますし。
とりあえず、夏の間はギャラリーの企画は立てていないから(単発で何かやるかもですが)、できるだけ自分に専念します。
もちろん、どんなことやっていても全部私自身からはじまっていることなので、つながるのは当たり前かな。
実際問題、マイナスな気持ちに関わっている暇などありません。
残りの人生は、後悔しないためにあるのです。いろいろと、わくわくしている今日このごろです。
あ、良かったらGallery庭時計のBlogも覗いてみてください。
マイペースに更新しています。
自慢じゃないけど、いい場所です。しみじみ、すてきな人に恵まれている場所。
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いいこと
http://rikakokoro.exblog.jp/30295968/
2023-04-14T02:19:00+09:00
2023-04-14T02:19:40+09:00
2023-04-14T02:19:40+09:00
rikakokoro
日々
書いている時が一番しあわせである。
たとえばもう一つの仕事、ギャラリーオーナーとしてのあれこれであっても、文章を書く場面はとても多いし、
だれかに手紙やメールを書くのもまったく苦にならないので、そういう意味でも、書けることにはとても助けられている。
あまり表立った活動をしていないように見えるかもだけれど、、、自分の創作にもっと没頭していきたい気持ちは、ますますクリアになっている。
そんなとき、ギャラリーの仕事の方でも、ちょっとしたすてきな偶然でポンと勇気を出すことができて、いい話がまとまった。
何にせよ、自分で意識しすぎてしまうと肝心な一歩が踏み出せなくなり、無理して踏み出すと踏み外しがちな自分だが、
人生というのは要するに、渡れない橋を無理に渡るのではなく、浮かんできた筏にひょいっと乗るタイミングを逃さないことがポイントなのかも?という気がしてきた。
いや、そういう状態に心と身体を整えておくことなのかも。
気づくのが遅い?
まあとにかく、私は力まないほうがいいタイプだと思う。つべこべ言わず、実現したいことだけを頭の中に描いて、進んでいきたい。
自分にしかわからないかもしれない、小さないいことが続いたある日、ピンポーンとチャイムがなって、ドアを開けると、ご近所のご婦人Wさんが立っていた。
「たくさんいただいたから、おすそ分け」
いつも爽やかですてきなWさんが、にっこりして言った。
りっぱな赤いバラが三本、私に差し出された。まっすぐですごーく茎の長い、大きな花束に使うような・・・。
「ええー!」
突然の出来事に、一瞬言葉に詰まってしまった。
明日から4月になるという日だった。4月は誕生月だから、一足早くプレゼントをもらったような気持ち。しかもこんなゴージャスな!
その長い茎にふさわしい花瓶はうちにはなかったので、昔から活躍している白黒の花器にいけた。
ちっとも上手に撮れなかったのだが(しかも階段の途中に置いて撮るなんて!)感激の記念写真ということで。
いいことの締めくくり、、、? いや、これからもっといいことがあるはずだ。
もうすぐ誕生日がやってくる。
いくつになるんだっけ?
このごろ、時々忘れる私。
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しぶとく育つ
http://rikakokoro.exblog.jp/30289278/
2023-04-05T22:37:00+09:00
2023-04-05T22:42:39+09:00
2023-04-05T22:37:34+09:00
rikakokoro
日々
ただ、アイビーを植えたのだけは、ちょっと後悔してる。
アイビーさんは、日陰にものすごく強い上に、どこまでも広がって、のんびりした植物たちを覆い尽くしてしまう。おまけに木にも登るので、気づかずにいると木肌にがっちり食い込んで、剥がすのが大変。
もちろんアイビーに罪はない。安易に植えたのが悪いのだけど、どんどん切ったり抜いたりしてもすぐに盛り返すので、あまり罪悪感は感じずに済んでいる。
植物を植えると、すぐに適応するものと、なが〜い年月をかけて、しぶとく馴染んでいくものがあることがわかってくる。
もちろん、根付かずにいつの間にか消えてしまうものもあるけれど、消えた??と思っていると何年か後に発見して「あれっ!」と思うことも。
上の写真の、つんと出てきた芽は、エビネ。たしか、今は亡き母が鉢で買って枯れかけたのを、私がここに植えたのだと思ったけど、
何年もかけてゆーっくりゆーっくり株をふやして、桜の後くらいに、遠慮がちに出てきて黄色い花をつける。
植木屋さんいわく「これは、こういう昔っからの土のある庭じゃないとなかなか育たないんだよ」。
なんだかうれしい。嫌いじゃないんだね、ここが。
この沈丁花もすごい。
植えたのはたしか3年くらい前で、その時から、地上10センチくらいの背丈のまま、いっこうに大きくならない。
ここが合ってないのかな?と思って植え替えようとも思ったけれど、他に良さそうな場所がなく、そのままに。
葉が落ちてしまって、もうだめかと思ったことも。
そうしたら、今年は急に新しいきれいな葉っぱを出してきて、伸びる気いっぱい!という顔をしている(気のせい?)。
きみもやっと、隣のツワブキやクリスマスローズを追い越す時が来たのかい?
ここであまり期待しすぎると負担になるかもだから、時々、頭の上のツワブキをよけてやりながら、心の中で応援している。
シャガは水栓のそばに一昨年植えて、今年は急にいっぱい咲いたけど、昨年はまだ弱々しい感じだった。
そもそも『ヒメシャガ』の苗を買ったと思ったのだけど? これはどう見てもシャガの方だと思う。今となってはこちらの方が華やかだし、すてき。
毎日見惚れてる。この子たちも、地道にコツコツ準備していたのだろう。
桜の根もとのクリスマスローズも、たしか最初は2株くらいだった。
十年以上前からゆっくり株を増やし、群落になってきた。毎年2月の寒い時期に真っ先に蕾をあげてくる。
とくに肥料もあげないので、落ち葉の養分で、みんな自分で強くなっていく。
それぞれ決して無理はせずに、命を絶やさないように、一番いいときを辛抱強く待っている。
マイペースを崩さずに、ちょっとずつ育っていく草木を見ていると、勇気づけられる。
このしぶとさはなかなかすごい。
自分もわりとこういうタイプかも知れない。いや、そういう生き方になってしまうのだけど、それはそれでいいのだよ、と言ってもらえる気がする。
うちの桜の木。この人もすごい。
上がここまで大きいのだから、きっと、根っこは家屋の下にも深くもぐって伸びているだろう。もしかしたら古い家を支えてくれているかもしれない。
こんな小さな庭でさえ、たったひと夏でどれだけ植物が伸びるかを見ていると、怖くなるほどだ。
かんたんに木が伐られていく世の中に、憤りを感じるけれど、たとえ核戦争がおきて人間が滅んでしまっても、必ず植物は復活し、地球を豊かな緑で覆うだろう。
底力がちがう、と思う。
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がまくんと
http://rikakokoro.exblog.jp/30277447/
2023-03-22T20:50:00+09:00
2023-03-22T20:50:33+09:00
2023-03-22T20:50:33+09:00
rikakokoro
NagaiRika写真と言葉
がまくんと
おしゃべりしたいなあって
まいにちまいにち おもっていたら
いつのまにか ここまできてた
つわぶきさんと
ともだちになれたらなって
ゆめのなかで かんがえてたら
いいにおいがして めがさめた
うれしいな
うれしいね
・
詩・写真 長井理佳
・
ちょっと季節外れですけれど!
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親しい人と会うという安らぎ
http://rikakokoro.exblog.jp/30271947/
2023-03-15T23:38:00+09:00
2023-03-15T23:53:34+09:00
2023-03-15T23:38:03+09:00
rikakokoro
日々
そして夫の辛抱強い(これには本当に頭が下がります)説明を聞いて、理解した・・・と思ったはずなのに、いざ一人で考えると、いかに要点を理解しそびれているかを痛感する。
それでも、今年はいつもより少しだけ早めに無事に終わりました・・・。ホッ。
そういえば、亡き母は簿記ができて父の経理を全部やっていた。
その血が私に一滴も受け継がれていないのはどうしたことか。
そうこうするうちに、庭は春になっていました。ミツバツツジが満開。
ムスカリやハナニラもそろそろです。ミニ畑にはスナップエンドウが伸びてきた。ああいいな〜〜春はいいなあ〜〜。確定申告が終わったから、尚更そう思うんだろうなあ〜〜。
先週末は、息子を連れてお友だちのH夫妻を訪ねました。
夫さんは都内の自宅に工房を構えている腕利きの家具職人さん。木工教室の傍ら主に家具の注文制作をされています。
息子が、30歳にして安定した職を捨て、木工職人をめざして高山で勉強を始めたので、何かアドバイスを頂ければと連れて行ったのです。
もちろん厳しい話もたくさん伺ったのですが、脱線したりまた戻ったり、夜おそくまで話が盛り上がってしまって、おまけに三匹の美しい猫さんたちと戯れることもできて、
おもてなし精神たっぷりの心地よい時間を過ごさせていただき、私にとっても楽しい一日になりました。
Hさんは音楽好きなので、工房はもちろんどの部屋にも違うスピーカーが備わっていて、気持ちいい音で音楽が流れています。
ちなみに、工房内に設置されたBOSEのスピーカーはホコリに強いのだそうです。
厳しい言葉を覚悟していた息子も、それ以上にあったかく背中を押してもらい、貴重な情報もたくさんいただけて、数日後にはまた元気に発って行きました。
しみじみ、人のご縁は本当にありがたい。そして、会って話せるって、やっぱり嬉しいことです。
Hさんとのご縁は、拙宅のGallery庭時計で何度も展示してくださっている、画家の飯岡千江子さんから頂いたのですが、次は一緒に行かれたらいいな。
そろそろマスクもいらなくなったしね。
そして別日には、まず前から行こうと思っていた「はしもとみお 木彫展〜 時をかけるケモノたち 〜」を見に、田中貴金属 銀座本店へ。
作品にタイトルは敢えてつけていなくて、どの子も自然にそこで寝ころんだり鳴いたり遊んだりしていました。
入場無料、自由に写真を撮ったり触ったりもできるのです。はしもとみおさんの心意気は素敵だ!
正面もさることながら、後ろ姿の等身大わさおくん、存在感がすごい。いきものたちの気分や考えてることまでにじみでているようでした。
その足で、渋谷の「Bar 希望」へ。都会から都会へ移動。
この日の目的は、くぼやまさとるさんの水彩画展『永遠の気配をさがしに』の最終日。
苦手な渋谷駅で、何度行ってもどっちに何があるかわからなくなるこの感じは確定申告を終えるまでの混乱にちょっと似ているかも、、、などとどうでもいいことを考えながら、なんとか方向を定めて静かな奥渋へと。
本当は人混みとは無縁の神泉から歩きたかったのですが、銀座から行ったので時間優先にしたら、案の定、駅で迷って、いったい何分ロスしたのだろうか。
あの人混みに平静を失うのですよ(という言い訳)。スマホさえまともに読めなくなり(そもそもルート読むの苦手)、方位磁石がグルングルン回って途方に暮れかける自分をなんとか落ち着かせながら(偶然に方向が合っていたというのがおそらく正しい)。
会場にはくぼやま夫妻がいて、お会いするのも本当に久しぶりで…! でも、お二人の変わらない雰囲気に、気がつけばまるで昨日も会ったばかりのような安心した気分でお喋りしていました。
たくさん喋って帰り道、「ああ、何だかすごく安らいだなあ〜」と思いながら、そう「安らいだ」という言葉が一番しっくり来ながら、
心は穏やかにうきうきと、今度こそ神泉まで歩いてのんびり帰途に付きました。
きっと顔つきも明るかったことでしょう。
くぼやまさんの絵はますます進化していたし、これからもきっと日々進化しながら、うねうねと素敵な道が続いて行くのだろうなと。
そして、実に楽しそうにマネージャーを務める薫さんもいいなあ〜と、何だか嬉しくなって、『山の木バッジ』を一つもとめて胸につけました。
H夫妻といい、くぼやま夫妻といい、出会うべくして出会ったパートナー同士。夫妻でお互いにすごくいい感じに影響し合って支え合っていて、そしてどちらも会っていて心地よい。
基本的には楽しくおもしろく生きる心がまえで、お金で変えない幸せっていうものを体現しているからかな。
ふと我に返れば、心が苦しくなるような、腹が立つことばかりの、泣きたくなることだらけの、信じられない、嘘みたいな世の中だけど、
だからこそひとりひとりの胸の中には、面白がる心、小さな歓びを見つける才能や希望がなくっちゃね。
ここ数年で枯渇していたものを取り戻すときが来ている。街に出て、人にあって、お喋りして。
ひとりでコツコツ書くことは大好き。でも、人の話をしみじみ聞いてうなずいていたり、その場の空気を作ったり、そういうのも好き。
きれいなものも好きだし、創る喜びを察知したいし、人の『良いところ』を見つけるとうれしい。
生きてる限り人との出会いは続く、、、。
いい出会いもいっぱいあるから、人生案外捨てたもんじゃない、と、どこかで思っている方がきっといい。
ぐるっと一周して、自分にもどって腑に落ちた、そんなここ数日でした。
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どうぶつ物語新刊
http://rikakokoro.exblog.jp/30262463/
2023-03-04T11:20:00+09:00
2023-03-04T11:25:37+09:00
2023-03-04T11:20:35+09:00
rikakokoro
おしごと
「感動のどうぶつ物語DX 涙のむこう」(西東社)に、小説「雲の上から来たアンティ〜いたずらっコの子リス のんた〜」、漫画原作「毎日が宝物〜ありがとう キミに出会えたこと」の二作を書かせていただきました。
アンティの方は、同じ登場人物と設定で、今までも同シリーズで何話か書かせていただいていますので(写真の、本のそでの部分参照)、
良かったら書店で探してみて下さい。
ミックス犬アンティの、一生懸命だけどどこかのんびりした性格が気に入っています。
漫画の方は、盲導犬の引退犬のことを書きました。ご自宅で取材させてくれた友人に感謝!です。
その人も引退犬を飼っていて、その子がまた超フレンドリーでかわいくて! 久しぶりに大型犬を撫で回せてシアワセでした。思い出すとホカホカしちゃう。
日本児童文芸家協会のお仲間が何人も小説や漫画の原作の執筆で参加して支えています。
やっぱり物語がしっかりしているって大事です。
ページが漫画多めだと埋もれてしまいがちだけど、そこのところ、もっともっと、当たり前のこととして認識されてほしいなと思います。
このシリーズ、きんじょの本棚では大人気です。置くと、すぐに見つけられて借りられて行っちゃう。
借りていく子の姿は一度も見たことがないのだけど!
これがきっかけになって、字のいっぱいある本も読むようになってくれたらいいな。
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あめおばけはとんでいく
http://rikakokoro.exblog.jp/30256258/
2023-02-25T00:20:00+09:00
2023-02-25T00:22:55+09:00
2023-02-25T00:20:42+09:00
rikakokoro
日々
もう何度ブログに書いたかわかりませんが・・・20年以上前に書いた「あめおばけ」という絵本があります。ひかりのくにの月刊保育絵本で出たもので、本屋さんで売っていたものではなく、年間購読していた方に読んでいただいた絵本です。
それが、10年くらい前からポツンポツンと『昔読んだのですが・・・』と記憶をたどってお問い合せをいただくようになり、ここ数年、また問い合わせの数が増え始めました。
どこかで秘密のあめおばけブームが来ているのかしら?なんて思ったりしたけれど、よく考えたら、幼いころ手にとっていた人たちが、ちょうどお父さんお母さんになる年齢なのですね。
みなさん、はるさめ、にじ、おばけ、あめ、、、などのキーワードで検索して見つけてくださるらしいのですが、本屋さんで買い直せない本で手元にもないのに、思い出してくれるのがすごいです。
記憶のポケットって不思議。どこについているのかしら。
たぶん、一番みなさんの心に残っているのはこのページかな? あめのひのサラダ、おばけふう。梅田千鶴さんの絵がとってもきれいでおいしそう。
これを作ってほしいとお母さんにせがんだ記憶があるという人もいました。
絵の力はすごいです。幼い記憶は大人になっても消えないのですから。絵本の力は侮れないですね。
つい数日前もお尋ねがあったのでお送りしたところ、こんなかわいい写真をいただきました。
明石市の方でした。お父さんが保育園児のころ読んだのを覚えていて、お子さんにも読ませたい!と検索してくださって。
うれしいな。いつまでも見ていたい写真です…。(写真掲載の許可はいただいています!)
2021年に二回目のオールリクエストで再版していただけたので、まだ私の手元に在庫があります。遠慮なくお問い合わせください。
(本屋さんでは販売していませんのでお間違いなく)
あめおばけは飛んでいきます。全国津津浦浦へ!
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寅さんといっしょ
http://rikakokoro.exblog.jp/30255699/
2023-02-24T12:15:00+09:00
2023-02-24T12:15:36+09:00
2023-02-24T12:15:36+09:00
rikakokoro
日々
娘1と私は寅さん映画が好き!
帝釈天にお参りして、中の渡り廊下をたどって庭園や素晴らしい木彫を堪能したあとに、念願の寅さん記念館にいってきました。これが予想以上に良かった! 映画を見たことがない人でも楽しめると思うけれど、寅さんファンならここは絶対におすすめです。
くるまやのセットがそのまま室内にあり、寅さんが上がっていく二階への階段や茶の間もそのまま。しばしここでうっとりする。
隣にはタコ社長の朝日印刷所まである。
そこここで映画のシーンが少しずつ観られるようになっていて、私の好きなメロンの名シーンにはもう一度笑い転げました。
渥美清さんが良いは言わずもがなだけど、さくら役の倍賞千恵子さんのかわいらしさは、昔も今も、他に並ぶ人がいないよなあ。。。
今は無きものをただ展示する記念館というわけではなく、あちこちに手のこんだ仕掛けがあり、
懐かしさとともに、『あー、寅さん今頃どこを旅してるんだろうなあ・・・』と思わせるようなしみじみとした気持ちになる。
さすが名誉館長、山田洋次監督。
ちょっとしたシーンや音楽でつい涙ぐむ娘1(どれだけファンなんだ)。
映画の中で一つの日常を作り上げて、まるでそれが今もどこかに本当にあるような気持ちにさせてくれる・・・。
そして寅さん映画には、今はもう変わってしまったかもしれない、日本全国の昭和の風景がたくさん記録されていて、心が安らぐ。何なのでしょうね、この気持は。
男はつらいよの力はすごいよ。
帝釈天の参道を再現したジオラマがまたすばらしく、これだけでも一見の価値がありました。
店先には「この先には入らないでください」と書いてあるのにちょっと笑った。程々の大きさが良くて、一階の店の中には、小さい子どもなら入って行かれそうなサイズなのです。
二階の窓から中をのぞくと、生活感が精巧に再現され、昔のブラウン管のテレビにさりげなく映像が流れていたり…。
作っているうちに、ここもあそこもと遊び心とサービス精神で凝って行ったのかな。その気持も伝わってくる。
平日なので空いていて、ものすご〜くゆっくりしてしまい(たぶんそこにいたお客さんの中で一番長居していた)、出たらもう日が傾いていた。
せっかくだからと山田洋次ミュージアムや山本亭、江戸川の土手を降りて矢切の渡しまで行っちゃって、お昼ごはんを食べそこね(行きがけにお団子だけは食べてた)、
帝釈天の参道に戻ってみたら、4時半にはもうほとんどシャッターが降りていた。
仕方がないので1時間以上かけて地元まで戻って、娘のおごりでお酒を飲みながらご飯を食べました。ごちそうさま!
柴又は寅さんで成り立っているといっても過言ではないけれど、街全体で、この世界をとても大事にしている。あちこちに名言がさり気なく。
そうそう、このセリフね〜〜!
昨年亡くなられた、源公役の佐藤蛾次郎さんへの感謝の言葉もあちこちの店先にありました。
もちろん寅さんと記念写真撮って来ましたよ。
娘1と一枚ずつ撮ろうと思ったけど、出てきた写真が2Lより大きいくらいで、思わず『デカっ』と声が出た。
『お母さんだけ持っててくれたら良いよ』とのことで、1枚にしました。あははは。
背景は、矢切の渡しとか帝釈天とかから選べるのですが、くるまや店内にしました!
前日の北風ピューピューはおさまって、暖かい一日でホッとした、親子さんぽ。
寅さんも話芸の人だと思うけど、娘1は連れ合いの影響で落語も好きになり、その御利益?を私もいただいていて、年に2回は連れてってもらうようになりました。
落語の楽しさがわかってホントによかった。やっぱり日本語って良いなと思うし、耳で聴いて気持ちいい文体って作家の目標でもあるし。
最近はSpotifyにも落語のチャンネルがあったりするから、うれしい。
とりあえず、Netflixで寅さん観ようっと。いや、その前に仕事と確定申告だ。
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ラスキュン。もうすぐ発売です。
http://rikakokoro.exblog.jp/30223756/
2023-01-15T14:11:00+09:00
2023-01-15T14:30:05+09:00
2023-01-15T14:11:44+09:00
rikakokoro
おしごと
ラストで君は「キュン!」とする 涙の告白(PHP)がもうすぐ発売です。20話の中の5話を書かせていただいています。今回のシリーズ、表紙がとても素敵です。
どんどん新しい書き手の方々が出てきて、この手の本の中では私はかなり世の中の動きに遅れを取っていると実感するのですが^^、恋するってどんな時代にも変わらない感情かなと思って書きました。
結果、キラキラな他の皆さんの中で、イマドキの光り方ではないけれども?ちょっと懐かしく落ち着くみたいな(笑)、そんな役割にはなっているのかな。
ラス君シリーズ、自分の得意分野ではないという感覚からは未だに抜け出せず、お受けするたびにひたすら修行のような気持ちで、毎回ネタ探しで、「無」・・・からのスタートみたいな。それで鍛えられる筋肉があるのだとは思いますが、そんなことを考える余裕もなく。な〜〜んにもネタが無い!!と思われる時は、まあ無理に焦らないようにしています。ひたすら心をぼんやりさせたり(瞑想状態?)誰かと喋ったり、音楽、映画、本、散歩、アート、庭仕事、と、ちょっと逃避してみたり。書くのが苦痛になるのは嫌なので。書き始めてからは、編集担当者さんの的確なアドバイスなしには一話も完成できません。お声がかかるうちが花だと思って、なんとか頑張っています。
あと、ちょっと心が向いているのは、今更ながら、俳句です。父がずっと俳句を嗜んでいたのですが、若い頃から私はまったく興味を持ったことがありませんでした。表現するには「短すぎる!」と思っていたのです。それなのに、10年くらい前かな? お世話になっている方から、半ば強引に句会のメンバーに誘われて断りきれず、でも、入ってからも、とくに好きになれたというわけでもなく、、、、どこまでいっても掴みどころのない世界というか、もはや霧の中という感じで、これまた修行のような感覚で参加しておりました。
好きな一句はいくつもあります。人の書かれたものを読んで、すごいなあ、良いなあと思うことはそれは何度も。でも、自分がすすんでやりたいと思ったことはなかったのです。
それが、ん???・・・と、急に気になりだしたのは、去年、俳句甲子園や、神奈川大学主催の全国高校生俳句大賞の作品に触れてから。おもしろくて、「17音の青春」はついつい電子書籍で読みふけってしまいました。
自分が嬉しかったとか悲しかったとか、そういう言葉をまったく使うことなしに、一瞬の光景と季語だけで、その場の情景と感情が切り取られる。俳句とはそもそもそういうものだと思いますが、若い人たちの作品は、ひとりひとりをカメラにした映画のワンシーンのように感じられ、自分の中に眠っていた感覚が揺さぶられました。
たぶん、ラス君シリーズを書くことにも、どこかで役立っていたと思います。
俳句はそもそも短いので、どう感じるかは読んだ人に委ねられていいんだなということもうっすらわかってきました。それは詩でも物語でもそうだとは思いますが、季語という縛りにかなりの字数を与えている不自由にも関わらず、うまく行ったときに現れる世界の鮮やかさ・・・目や耳にだけでなく肌ざわりや匂いまで感じられるのは、まるでマジックみたいで。それから、新聞の俳壇もちゃんと読むようになりました。まあ、だからといって良い一句ができるようになるとは思えないのですけど、、、面白そうと思えるようになったのは良かった。父が生きているうちに気づけばよかったなあ。これだけは悔やまれます・・・。
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ちょっと春の匂い
http://rikakokoro.exblog.jp/30220127/
2023-01-11T01:51:00+09:00
2023-01-11T02:12:07+09:00
2023-01-11T01:51:45+09:00
rikakokoro
日々
夕暮れの空気にはかすかな記憶の成分がまじっている。
こんなとき、肺の大きさに限りがあるのが恨めしい。
(ああ、あと10秒くらい吸いこめたらわかるのに〜)
電線がかかる夕焼け空も悪くない。
この日の夕方の空気は、ちょっぴり春の匂いがした。
(だれか、この匂いに気づいた人いるかな?)
そう思いながら、ベランダに佇んでいた。
これから来る春のようでもあり、記憶の中の春のようでもあり……。
夕焼け色の空気には、そんな不思議も溶けている。
そういえば、私は生まれてから朝焼けというものを数えるほどしか見ていない。
(単に早起きが苦手だから。書いてみて恥ずかしくなった)
夕日の見える海のそばに縁があったからだろうか。夕焼けに関しては、小学生くらいのときからものすごく思い入れがあって、
街の中にいても、夕焼けを見ると、あの下には海がある、と自然に思えてしまうほどだった。
空の色、空気の匂い。毎日ちがう雲のかたち。夕焼けの中にいるひとときは、自分をリセットする時間。それは今もそうだけど、もう少し若い頃は、もっとそうだった。
20年ちょっと前、作詞家の岡本おさみさんが開いていたホームページ「作詞工房」に投稿していたときは、「夕風」というペンネームを使っていた。
(わあー、今思い返すと気恥ずかしい……)
きっと多くの人がそうだろうけど、夕暮れ時には詩のアンテナが立つ。
天と自分が見えない線で一瞬つながるみたいな。あの感覚は、至福だ。
時を経て、そのアンテナを鈍らせたなと密かに愕然としたこともあるけど、きっとそれは、これから自分が何を大切にして生きていきたいかで変わるのだと思う。
諦めない。
暮れには久しぶりに厚めのノートを買った。
思いついた言葉をスマホにメモすることが多くなっていて、それはそれで便利なこともあるが、ノートには言葉以外のものも挟まるなあと、過去に書いたものをめくっていてしみじみ思う。
書いたことすら忘れていたとしても、字面だけでなく、筆跡や空白や、言葉を選んだ道のりに残る何か。
自分を発見する驚きさえあったりして。
余談だが、最近コーヒーを飲むのになぜかこの湯呑を選択してしまう。
いつから家にあって、なぜ一つだけあるのかもわからない、益子の焼き物の量販店やお蕎麦屋さんなどでも見かける湯呑み茶碗で、
もう縁が欠けてるしヒビも入ってる。
机に置いて白湯やお茶を次々飲むのにはよく使ってきたけど、このごろはコーヒーのみならずビールにまで。
寒い家の中で、口当たりがやわらかくてあったかいからかもしれないが、すごい確率で、欠けている部分に唇をあてて飲んでいることに気がついた。
欠けてから時間が経っているので、確かにさらに柔らかい感じになっているのだけど、無意識にというのがなかなかおもしろい。
選びぬいたお気に入りのものを使うのはもちろん幸せだけど、つい使ってしまうというのもまたすごい。
君はなかなかのものだよ、と、湯呑に話しかける。
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新年明けました
http://rikakokoro.exblog.jp/30215893/
2023-01-06T01:38:00+09:00
2023-01-06T01:41:48+09:00
2023-01-06T01:38:47+09:00
rikakokoro
日々
新しい年が来ました。
年末に家族が風邪を引いたので、新年会は延期となり、思いがけず静かな年明け!
喪中だったこともあり、松飾りもせずお花だけいけて、それでもお正月の食材はあれこれ用意していたのですが、なんだか拍子抜けした幕開けになってしまいました。
喪中と言ったって、夫は三が日は恒例の獅子舞連の仕事で日中は留守。
そんなわけで、料理もゆっくりマイペース。
でもやることはいろいろあって、一番の大仕事は断捨離と片付け。
昨年、自宅の一室に夫の仕事のためのドラム防音室を設置したため、家のあちこちに物を逃したままになっていたのに加えて、
夫の実家を整理することになり、片付け切れなかった荷物が一時的に我が家にやってきて、とっておくもの、処分するもの、あれやこれやの行き先を決めたりしまったり。
この際だからと目を細めて見てみると…私の家具や押入れの中にも、モヤモヤ〜〜っと見ないふりしてる部分がたくさん見えてきて・・・。
まだしばらくはお片付け週間が続きます。
スッキリしてくるのは心にもいいみたい。ついでに自分の頭の中も、行動も、モヤモヤさせずにどんどん身軽にしたい。
野口整体の提唱者である野口晴哉さんの書いたものを去年からよく読むようになったのもすごく自分に役立っています。
読めば読むほどおもしろく、奥深く、腑に落ちる。独学で実践しはじめて一番大きいのは自分の体を自分のものとして信じられるようになったこと。
どんな時代になっても恐れずに生きていくための、揺るがない知恵をもっと身につけたい。
背骨で呼吸する、っていうのはまだまだ難しいけど。
最近は、オンラインでとある先生の講座に時々参加していますが、遠方の方なので、今年は近いところの活元会に参加してみたいです。
今年は、夫婦仲良く、ももう一度大切に。ちゃんと意識していかないと、私は何でもついつい当たり前になってしまうから。
写真は、石川県の内灘砂丘と千里浜ドライブウエイです。
夫と結婚して、金沢にご縁ができたのですが、私にとって二度目の金沢は、昨年11月の義母の納骨でした。
そして多分、日本海を見たのも人生で二度目かも。。。こんな広大な砂浜があることに驚き、穏やかな海に驚きました。
金沢といえば!絵本「ねこまめ」の画家さん、久保晶太さんがお住まいなんですが、今回は久保さんにお会いする時間がとれませんでした。
久保さん、何も言わなくてごめんね〜!(会いたかったけど!!)
金沢は本当に美しい街。こんなところで生まれ育ったら、ホンモノを見る目が自然に育つのだろうなあ。
醤油蔵のある大野町の風情がまた素敵で。
美しい家屋の造りや佇まいをじっくり観察することができて、ちょうどこのあたりの定休日に行ってしまったのも、かえって良かったのかもと思うほどでした。
で、我が家に戻りまして・・・。
この写真には、今の私たちの日々の営みが写っております。
夫はジャンベ教室とドラム教室を。私はギャラリーと「きんじょの本棚」を。
もちろん、演奏や創作活動も!
これからも世の中に小さなドアをひらき続けて、楽しい空気、人とのつながりや喜びを循環させていきたいものです。
本年も、どうぞよろしくお願いいたします。
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愛しき一年
http://rikakokoro.exblog.jp/30210332/
2022-12-31T01:31:00+09:00
2022-12-31T01:31:43+09:00
2022-12-31T01:31:43+09:00
rikakokoro
日々
近しい人とのお別れが一番大きなことでした。家族の思いがけない健康の問題もありました。気持ちを分け合わずには乗り越えられない、大切な経験でした。
時には心のゆとりがなくなり、小さな自分にがっかりし、反省すること数しれず…。
自分に余裕がなく誰かに負の感情をぶつけたりすると、別のタイミングでちゃんと自分に戻ってくるという法則。
それに気づき始めると、戻ってくるまでの時間がさらに短くわかりやすくなります。
不機嫌な気分は、自分をも傷める。その苦しさと時間の無駄、ほとほと嫌になりました。
ほんとうに思いやるということ、自分を殺さずに人を思うということはどういうことなのか…。
優しい人になりたい、と心底思った一年でした。
素敵な出会いや再会もありました。
拙宅でやっているギャラリーで11月に企画した「愛しき毎日」展も楽しかった。
小さいながら人が集まる場所を動かしている醍醐味は、そこに新しいつながりが生まれること。それを傍らで見ている臨場感。
催しを企画し人を集めるのは私だけど、そこから先は、作家さんやお客さまがクルクルッと回した小さな渦が周りの空気を動かして、
なんだかすごく面白い模様になっていくことがあるのです。
参加されたみなさんはそれぞれエネルギーに溢れた方々で、働き者で、好きなこと、ワクワクすることに脇目も振らず向かっていく。
そして人のためにも時間を惜しまないのもすごい。
私は刺激を受けっぱなしで、ピリッといい香りのスパイスをふりかけてもらったみたいな、その感じが今も何となく続いています。
会期がはじまる前に、たまたま押入れの奥から、私の両親が20年近く前に孫(私の娘)に贈ってくれた、小さな織り機が出てきました。
ドイツ製の、子ども用の玩具としても売られているものですが、殆ど使わずにしまいこまれていたのでした。
それを、「愛しき毎日」展で、テキスタイル作家の大沢由夏さんにお見せしたところ、とってもお忙しいのに家に持ち帰って下さり、
何と糸を張って途中まで織って下さった上に、会期後にわざわざギャラリーに持ってきてレクチャーまでしてくださいました。
母の愛情も蔑ろにしてしまい込んでいた(事も忘れていた!)お宝を蘇らせてくださり、感動。
問題は私がこれから作品を完成させられるかということなのですが、実はこのあと、夫の実家の整理で大量の荷物が我が家に一時的に運び込まれ、
年末のドタバタに加えて大断捨離仕事がはじまってしまい、織り機もふたたび休息タイムに・・・。
このまま眠らせないぞ〜〜。せめてコースターくらいは自分で作れるようになりたい!と思っています。
つい先日は、この展示にも参加してくださった、焼き菓子屋さんPerruche.(ペルシュ)のくまがいあつこさんとお会いしました。
私があつこさんと知り合ったのはもう10年くらい前ですが、その頃はふたりとも、ギャラリー主やお菓子屋さんになるなんて、露ほども思っていませんでした。
でもきっと、気がついていなかっただけで、お互いどこかに種は生まれていたのでしょう。
40代からの出発で、焼き菓子屋さんとしてスタートしたのは、実は今年の春から。
彼女が数年後に実現させたいと描いている夢の話を聞きながら、全然関係ない道を辿ってきたように見えて、実は全てはそこに向かって流れていたんだなと思いました。
具体的に描いていなくても、その瞬間の思いの連続で道ができていく。何一つ無駄になることなく(そのことにはあとから気がつくことが多いのですが)。
そして何より、あつこさんの誠実なお人柄と人の思いを受け止める優しさが、流れを加速させているなあと思ったのでした。
一年の終わりにじんわりと、腑に落ちること多々。
自分の心にも羅針盤があることを忘れずに。
気づかせてもらえるすべてのご縁に感謝しながら、年を越したいと思います。
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