狩野さんからのお手紙

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今週木曜日、所属している児童文芸家協会の、総会・各賞の贈呈式・懇親会がおこなわれる。
今年の児童文化功労賞のお三方の中のお一人に、画家の狩野富貴子さんがいらっしゃる。
高知在住で、やさしくあたたかく、愛おしくなるような子どもの姿を描かれ、絵本から児童文学まで幅広くお仕事をされている画家さんだ。
誰にでも好かれる親しみやすい画風でありながら、一目で『狩野さんの絵だ!』とわかる個性があって、目にするたびに、あ!と思い、素敵だなあと思う。

その昔、保育絵本のお仕事などで何度かご一緒させていただいたが、狩野さんはその後めざましく活躍され、今や本屋さんでその絵を見ないことはない大人気。
すごいなあ、今やあこがれの存在…と思っていたら、昨年、ある難病の子どもたちに、治療の大切さを理解してもらうための3冊組の絵本の仕事をいただき、その画家さんが狩野さんだった。
特定の病気のお子さんとご家族向けで、市販される種類の本ではなく、ブログ等で紹介はできないのだが、20年以上前からの狩野さんファンとしても、ほんとうにありがたく、うれしかった。

お仕事はさせていただいたけれど、一度もお会いしたことはない。それなのになぜか、昔、電話で1時間以上おしゃべりした記憶がある! どちらから電話したのか、もう忘れてしまった…。
気さくであったかくて、声だけで大好きになる方だった。

お祝いの言葉とともに、贈呈式でお会い出来るのが楽しみです、とお手紙をお送りしたら、ご丁寧なお返事をいただいた。
これまた、ノックアウトされるような、狩野さんらしい(お会いしたこともないのに失礼な言い方だけど)、控えめすぎるほど控えめな、そんな謙遜しなくても!と思うほど、少しも偉ぶらずユーモアに溢れた、あったかいお手紙で…。

1995〜6年ごろの拙作「うまれたよ」「かわたろうのおくりもの」(ひかりのくに)を久しぶりに手に取られる機会が少し前にあり、昔の元気良さが新鮮に思え、絵の原点をもう一度思い直したというようなことが、狩野さんらしい心にじんとくる表現で書かれていた。
絵本の画家としては遅いスタートだった方だが、そこからのひたむきな努力と才能と、そしてそのお人柄とともに、今に至っていらっしゃることは間違いない。
狩野さんほどの方も、そうしていつも初心に帰られているんだなあと思うとともに、お会いできる機会がやってきて、私もこの仕事になんとかしがみついていて良かったとしみじみ思ったのであった。

そして、お手紙には名刺が同封されていた。
贈呈式で東京に出るお母さんに、娘さんがご自分でデザインした名刺をプレゼントしてくれたそうで、キラッと光る狩野さんブルー(と勝手に命名)の文字で、肩書は、『絵を描くしごと』。
そして、「はじめての一枚をお受け取り下さいませ。」という一言が!
キャー!
嬉しい・・・・。
自慢したい(偶然のタイミングだけど 笑)。
お初にお目にかかるのが、楽しみでドキドキする。人の輪をかき分けて、前に行かれるだろうか…。
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高知といえば、四万十川。狩野さんのブルーは澄んだ水の色なのかなあ。


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by rikakokoro | 2018-05-22 18:31 | ココロの栞 | Comments(0)

長井理佳。童話作家で作詞家。仕事歴は以下のプロフィールのページにあります。


by RIkaNagai
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